家と庭

四季のある国、日本で暮らす
私たちの心のどこかに、
日々の生活の中に
自然が感じられる瞬間を
求めていると思います。
家を考える上でも
その土地とつながる空間を
考える。

自然素材を使った家づくりをしていると、当然のように素材についてこだわりが生まれてきます。
そしてその元となっている土や草木などに愛着が生まれ、日々の暮らしの中に取り込み、共生していきたいと願うようになる。それが楽しいのです。

家を設計していて思うことは、
私たちは家族の暮らしのベースとなる器(うつわ)をつくっているだけで、それを飾り、味つけしていくのは棲い手である家族。
完成お引渡しが終わり暮らしが落ち着いた頃にオーナー様の家に遊びに行くと、家具や植物、庭が加わってすごく素敵な空間となっていて感動することがたくさんあります。自分がそのお手伝いをしたことを誇らしく感じ、ニンマリとする瞬間です。

そこには家だけの良さでは成し得ない要素である、その土地に溶け込むような設計的な配慮がされているかどうかがカギとなっていると思います。
隣地の景色も取り込んで、部屋の中から窓越しに緑が見えると気持ちがホッとしたり、贅沢な気分になる。

天気のいい日は窓を開けて風を感じたり外に出たくなる。
日本建築にある縁側や軒下はそんな時間を楽しむための空間であり、私たち日本人はふとそれを求めてしまいます。

しかしドイツの家のつくり方は少し日本と考えが違っています。
窓は木製サッシトリプルガラスが当たり前です。換気なども熱交換式一種換気で PM2.5 などの汚れた空気は室内に絶対に入れない、家の空気が一番きれいという考えのもとに設計されます。だから窓はあまり開けない。窓を開けると室温も管理できないからです。すべては省エネ最優先基準の家づくりとなっています。

また庭とのつながり方も日本と違っていました。ドイツへ研修に行った際にドイツの家の庭とのつながり方を知りたくて注視していたのですが、日本のような軒下や縁側のような中間領域は少なく、リビングから窓を出ると軒のないテラスが多く見られました。

ドイツの冬は寒さが厳しく日照時間が少ないため晴れた日は日光浴をする習慣があるため、このようなつくりになっているように感じました。また湿度が低いので夏の直射でも気持ちいいのだと思います。

エコハウスではドイツ基準の家づくりをコンセプトとしています。
しかしエコハウスを標準とする前までの私たちのプランニングや庭など外部空間に対する設計面での家づくりについて、考え方が少し異なる部分もあります。
やっぱり庭を見たいし、庭に出て土に触れたり、バーベキューをしたりしたいです。そんな家が好きですね。

その答えを追求していくことが、自然素材にこだわり庭にこだわる私たちの使命です。
ドイツ基準をベースとしたエコハウスが考えるパッシブ住宅とは?
日々勉強です。


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