家づくりの先にあるもの

2024/4/20

「家をつくること」とは、人との出会いや繋がりがうまれることだと思います。

愛知県では1年間に約32,000棟の住宅が建てられています。その中でエコハウスで家を建てる方に出会っている確率は0.04%。たった0.04%です。この偶然性を思うといつも設計をする際には気合いが入ります。

住宅の設計をしてきて23年、今でも強い思い出となっているのは、海津市に建つK様との出会いです。

展示場で初めてお会いした時、私の大好きな揖斐川沿いに土地を探しているとのお話で、この家族の家を設計したいなあと思いました。

そこから音沙汰もなく2年程が経った時、今から19年前に家を設計したオーナー様から友人が土地を購入したけど家を建ててくれる工務店探しに困っているので相談にのってほしいとの連絡がありました。

そしてお会いした方が2年前にお会いしたK様でした。予算的に厳しいのでうまく建ててくれる会社を探しているとのことでした。私はこの再会がとてもうれしくて、絶対K様の家を設計したいと思い、一緒に知恵を出し合いがらシンプルだけど思いのこもった住まいが完成しました。

実はそれと同時に私も自邸を設計中でした。

キッチンとダイニングテーブルは知り合いのホリーウッドバディファニチャーさんに依頼していました。自分の家をつくるときはダイニングテーブルは必ずホリーウッドさんでつくってもらうと決めていました。そこに使われた北海道産のナラ材がK様ご主人が勤める銘木問屋さんのものでした。

ぐるぐると人がつながっていくはじめての不思議な体験で今でも私の中に焼きついている体験です。

そんなK様とのおつき合いも12年です。

また13年前に建築したI様ご主人とは、家の登記のお仕事で今でもおつき合いです。

そんなI様の奥様のお兄さんが海津市のK様と繋がっていたりして、またまたぐるぐると…

同じようにタイル屋さんだったり足場屋さんだったりと、オーナー様のご親族が現在私たちの家づくりのお手伝いをしてくれていたりもします。

家づくりとはつくる側がオーナー様にとってよき相談相手であること。家ができてからも友人のように寄り添い、繋がっていくことだと思います。それは建築会社としてしっかりと覚悟をもって取り組むことができるかどうか。覚悟というと堅苦しいですね、「約束」だと思います。その中で暮らしの仲間としてオーナー様と繋がっていけたらと考えています。

 

そんな私たちのオーナー様はお仕事、趣味を含めてとても魅力的な方ばかり。だからオーナー様同士が交流できる場と思い、昨年よりオーナー感謝祭を行っています。

設計中に参考にした家のオーナー様と会って家づくりの体験談を話したり、お互いの趣味の話をしたり。

去年、今年ともたくさんのオーナー様が集まってくれました。

キャンプまでしたり。

私たちのオーナー様は皆さん家愛強め。

でもこれは暮らしを楽しんでいる証拠だと思います。注文住宅、自由設計、自然素材を求めて家をつくり、家族の暮らしをより豊かなものにしたいと願っている。だからこそその思いをしっかりとつなげていくお手伝いをする。いつまでも良き相談相手であり、良き友人として。

 

 

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