家以外の設計

2023/1/6

家以外の設計の相談をときどきいただきます。
これまで設計施工してきたものとして多いのが住宅兼美容室。
奥様ひとりでゆっくりと対応できるように席数は1つか2つのこじんまりしたものが多いです。
もちろん内装は自然素材を活かした素材感のあるデザインをご提案しています。
変わったところではオーナー様の経営する八百屋さんの建て替え。
店舗のみとなるとエコボードではなく、コスト面、デザイン面を優先したものとなります。
それでもデザインにはこだわり、看板のデザインまでお手伝いしたり。
店舗となると住宅の法律以外に消防法や保健所に関わる法律などの規制があり、しっかりとした計画とデザイン面の調整が必要となります。
今回設計したのが住宅兼小さなケーキ店。

池を望む高台の立地。西向きではあるけど景色は抜群です。
そして敷地の隣に大きな木が立っていました。

道路は東なのでお店を東に配置し、池の景色は居住部分が独り占めすると特別感があっていいなというところから設計を始めました。
お店は小さな小屋のような外観、住宅はそれをさりげなく包み込むようなもの。
朝陽を感じながらケーキの仕込みをする。
外構は素朴でなつかしさのあるもの、まわりの風景に溶け込むもの。
こんなイメージを下敷きにお客様との家づくりが始まりました。

お店は週に1日のオープン。
作業はひとりなので、つくれるケーキの数も少量。売り切れたらおしまい。
お客様スペースも2人入ったらいっぱいくらいの大きさ。
その小ささを雰囲気良く演出すること。

素材や細かな金物までお客様と選定し、丁寧につくり上げました。
お店は準備も含めて完成から1年くらい経ってオープン。
お店の名前はそこにあった大木のムクの木から「muku」となりました。

ケーキはからだにやさしい素材でつくられます。


子育てをしながら、楽しみながらマイペースに好きなケーキをつくる。
そんな思いが順番に染み込んでいくような建物になりました。

今回の家づくりではたくさんの会話をしながら設計を進めました。
ひとつ大きな勉強になったのが、西日を抑えるために景色のよい西の池と大木の風景に対して、大きな窓は1つとしていました。
でも設計の終盤にお客様からの希望で、西日の暑さよりも景色を大切にしたいとのことでもう1つ大きな窓をつけることになりました。

お引渡しをしたのちしばらくして、夕方に訪問することがありました。
その時、家の中から見た夕陽の風景にただただ圧倒。

この景色を毎日見ることができるのはとても贅沢なことだなあと。

土地を自分で探されたお客様が抱いていたこの土地に対する魅力の1つを危うくダメにしてしまうところでした。
土地に合わせて丁寧に設計をすること。
設計者にとって一番大切なことだと再認識することができた設計でした。

住宅設計に携わるものだからこそ提案できるものがあると思います。
そういった空間を求める方がいたら、ぜひ一緒に家づくり、お店づくりをしたいですね。

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